2014年1月13日月曜日

山奥の教室から見えた中国教育の伝統と未来:「われわれの愛国教育は間違っていた!」

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CNN ニュース 2014.01.12 Sun posted at 17:00 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35041895.html

山奥の教室から見えた中国教育の伝統と未来

 雲南省沙河(CNN) 中国南部・雲南州の騰沖から車を走らせること1時間。
 この僻地(へきち)に沙河小学校がある。
 CNN取材班が教室に入るなり「起立、気をつけ」という号令がかかり、これを合図に30人余りの生徒が一斉に起立、満面の笑みで私たちを迎えてくれた。

 取材班は「ティーチ・フォア・オール」という学習支援ネットワークの一団に同行した。
 同団体は有志の教員と共に、恵まれない学校を訪問している。

 見学したのは算数のクラス。
 授業のほとんどは一方的な講義形式だ。
 教師は暗唱ドリルを適宜活用しながら、足し算や引き算の基礎を教える。
 この間、生徒はじっと静かに耳を傾け、ときには口をそろえて解答する。

 一糸乱れぬ暗唱と丸暗記教育には面食らったが、後日になってようやく得心がいった。
 暗唱と丸暗記は中国の伝統的な教育システムに深く根差したものだったのである。

 沙河の教室での風景には、この伝統的な教育システムの持つ長所と短所の両面が集約されている。

 中国の学校で学び、後に米国の金融街で成功を収めたジュンヘン・リー氏は
 「知識をベースにした指導法において中国の学校は優れている
との見方を示す。

 生徒が早い段階で学ぶ算数や文法においては、とりわけ基礎知識が重要だからだ。
 自身も上海の公立学校出身であるリー氏は、学科を徹底的に教わることで
 「自己規律や労働倫理や気骨根性も育むことができる
と話す。

 しかし、この伝統的な指導法には短所もある。
 講義と丸暗記ばかりを重視した結果、教室で意見交換する時間がほとんどない。

 リー氏によれば、これはテストと大学入試の弊害だ。
 同氏は
 「私が受けた教育というのは次々に輪をくぐり抜けていくようなもので、
 自己を向上させたり自己発見に至るプロセスではなかった
と話す。

 特に問題となるのは全国大学統一入試、通称「高考」である。
 中国の学校では、「高考」に備えて狭い分野に特化したテストを行い、学生の習熟度を評価する。
 「高考」が過酷な試験競争をあおり、ひいては激しく自己主張する社会の温床になっているという。

 中国の学生は基礎教育や受験技術において秀でている一方で、創造性やイノベーション(技術革新)といった分野には不得手ということになるだろうか。

 ただ、経済成長が成熟局面に入ったのを受けて、多くの教育関係者も、伝統的な教育システムの刷新を視野に入れ始めている。

 実際に中国教育部は昨年、学生の負担を減らすため10項目に及ぶ通達を発表し、試験の削減をはじめ、宿題の軽減、休日や休み時間における授業の禁止などを定めた。

 政府が最終的に目指すのは教育に対する考え方の変革だ。
 「考えながら学ぶ」
 「実践しつつ学ぶ」
 「子どもたちの適正にあった教育を施す」
といった点を重視する方向で、長期的な教育改革の青写真を描いている。

 教育投資の拡大も必要になる。
 中国の国内総生産(GDP)に占める教育関連費は長い間わずか2%にとどまっていた。
 国連が最低基準として求める6%を大きく下回る
 指導層がGDP比4%を誓約するのを幾度となく聞いたが、その約束が実現したのは最近になってのことだった。



レコードチャイナ 配信日時:2014年1月13日 0時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81672&type=0

日本人小学生の放った言葉に中国人家族が絶句、
「われわれの愛国教育は間違っていた!」―中国メディア

 2014年1月8日、
 中国のゆがんだ愛国主義教育が、純粋な子供の心をねじ曲げてしまったことを如実に示すエピソードを、中国人ユーザーが軍事関連ネット掲示板・米尓社区に投稿した。以下はその内容。

 日本人男性と結婚した従姉が、夫と彼の親戚の男の子を連れて中国に里帰りした。
 男の子は俊夫という名の小学校1年生。
 見知らぬ国で言葉の通じない人々に囲まれて、とても緊張している様子だったが、一生懸命カタコトの中国語で私たちに挨拶し、深々とお辞儀をした。
 その姿がとても愛らしく、私たちはいっぺんで俊夫のことが大好きになった。

 だが、その従姉の一番上の姉の子、小学3年生の鵬鵬(ポンポン)だけは違った。
 最初から敵意むき出しの顔で俊夫をにらみつけ、こぶしを振り上げると
 「打倒小日本(ちっぽけな日本をやっつけろ)!」
と叫んだのだ。
 これには俊夫も周りの大人もビックリ。
 鵬鵬の父親が彼を叱ると、
 「だって、日本人は中国人の敵じゃないか!
 学校の先生もそう言ってたもん。
 パパたちは中国を愛してないんだ!」
と言って泣き出した。
 そこで、
 「先生が言っているのは歴史だ。
 今は日本と仲良くしなきゃ。
 それに俊夫は私たちの大切なお客さんなんだから」
と言い聞かせると、
 「じゃあ、パパやママはなぜ毎日、日本が中国の土地を奪ったから日本製品をボイコットするなんて言ってるんだよ?
 学校で見せられた教育アニメでも、日本帝国主義を打倒しろって言ってたよ!」
と反論した。

 幸いなことに、中国語の分からない俊夫に鵬鵬と父親の会話の中身を知られることはなかった。
 俊夫は本当にいい子で、自分でできることは自分で全部する。
 礼儀正しく、大人を敬い、食事の際は全員が箸をとり、従姉が日本語で「いただきます」と言ってから、自分の箸をとる。そ
 れに比べて、鵬鵬はどうだ。
 部屋は汚い。
 自分では何もしない。
 食事は当然のように自分が好きな料理を一人占めし、彼を溺愛する大人たちもわざわざ好物を取り分けてやる。

 私たちは
 「鵬鵬が俊夫みたいだったらいいのに」
と心から思ったものだ。
 そんな鵬鵬もだんだん俊夫に打ち解け、2人で遊ぶことも多くなった。
 お互いに日本語や中国を教え合っている姿を見て、
 「やっぱり、子供は子供同士だ」
と安心した。

 最後の晩、従姉とその夫は買い物に出かけていて、私たちはみんなでテレビを見ていた。
 そこへ鵬鵬が得意げな顔で俊夫を連れてきて
 「俊夫がみんなに言いたいことがあるって」
と言った。俊
 夫は顔を赤くしながら恥ずかしそうにほほ笑んで、たどたどしい中国語でこう言った。

「僕は死んで当然の日本人です。僕は中国人に謝ります」

 俊夫のこの言葉にその場の大人たちは全員凍りついた。
 鵬鵬の父親はすぐさま彼をトイレに引きずって行き、中から「パン!」と引っぱたく大きな音が聞こえた。
 真相はこうだ。
 鵬鵬は俊夫に
 「みんなが喜ぶ言葉がある」
とだまして、あの言葉を覚えさせたのだ。

 こんな小さな子供がここまで日本を憎むとは、あまりにもおかしい。
 鵬鵬の愛国観はすでにゆがんでしまっている。
 善良で純粋で友好的な日本の子供を前にして、
 中国の子供がどれほど恐ろしい敵意と憎しみを日本に抱いているかを私たちは思い知らされた。
 中国の愛国教育はもっと客観的で冷静であるべきではないのか。